INTRAVENOUS SEDATIONリラックス麻酔（静脈内鎮静法）
静脈内鎮静法とは
「静脈内鎮静法」は、点滴でリラックスできる状態を作り、ほとんど痛みを感じずに眠ったまま治療を受けられる方法です。歯科治療の不安や恐怖心がある方も、安心して虫歯治療やインプラント治療を受けることができます。専門の麻酔科医が常に状態を監視し、安全に治療を進めます。
静脈内鎮静法のポイント
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- 不安・恐怖心の軽減
- 歯科治療に対する強い不安や恐怖心を抱えている方にとって、静脈内鎮静法は非常に有効です。鎮静薬によって緊張が和らぎ、リラックスした状態で治療を受けることができます。
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- 嘔吐反射やパニック障害の抑制
- 過去のトラウマやパニック障害、嘔吐反射、聴覚過敏などの様々な理由がある患者さんの治療を多数行っています。また、静脈内鎮静法によって筋肉の緊張が和らぎ、よりリラックスした状態で治療を受けることができます。
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- 不快感の軽減
- 治療中の痛みや不快感をほとんど感じることなく、安心して治療を受けることができます。
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- 長時間の治療に最適
- 快適に長時間治療を受けることが可能で、複数の治療を一度に行うこともできます。
このような方におすすめ
- 歯科治療が苦手な方
- 器具が口に入ると嘔吐反射が出る
- 過去の治療でトラウマがある方
- 複数の歯の治療を一度に行いたい方
- 音や振動、器具の感触が苦手な方
- 顎が小さくて治療中に口が開けにくい方
静脈内鎮静法と他の麻酔との違い
局所麻酔
治療部位の近くに麻酔薬を注射し、治療部位の感覚をなくし、痛みを感じさせないようにします。治療部位の痛みを感じなくなりますが、意識ははっきりしています。
- 歯科治療で最も一般的な麻酔法です。
- 比較的短時間で効果が現れ、副作用も少ないとされています。
- 虫歯治療、抜歯、歯周病治療など、多くの歯科治療で使用されます。
笑気麻酔
笑気ガス（亜酸化窒素）を鼻から吸入し、不安や緊張を和らげ、リラックスした状態で治療を受けることができます。軽い鎮静効果があり、リラックスした状態になります。
- 静脈内鎮静法よりも軽い鎮静効果。
- 比較的安全で、副作用も少ないとされています。
- 歯科治療に対する不安や緊張が軽い方、短時間の治療に適しています。
| 治療名称 | 静脈内鎮静法 |
局所麻酔 |
笑気麻酔 |
|---|---|---|---|
| 目的 | 安・恐怖心の緩和、 リラックス効果 |
治療部位の除痛 | 不安・緊張の緩和、 リラックス効果 |
| 方法 | 静脈点滴 | 局所注射 | 鼻から吸入 |
| 効果 | 鎮静効果、意識レベルの調整可能 | 治療部位の感覚消失 | 軽い鎮静効果 |
| 意識 | 軽い鎮静～深い鎮静 | はっきりしている | 軽い鎮静状態 |
| 適している場面 | 不安・恐怖心が強い方、嘔吐反射が強い方、長時間治療 | 短時間治療 | 不安・緊張が軽い方、短時間治療 |
静脈内鎮静法の注意点と副作用
静脈内鎮静法の注意点
- 治療前の事前準備
- アレルギー、持病、服用中の薬など、事前にカウンセリングいたします。
- 静脈内鎮静法を受ける数時間前から飲食を控える必要があります。これは、麻酔中に吐き気や嘔吐を引き起こす可能性を減らすためです。
- 治療後、しばらくはふらつくことがありますので、付き添いの方と来院することをおすすめします。
- 治療後、車の運転はできません。公共交通機関を利用するか、付き添いの方に送迎してもらいましょう。
- 治療当日
- 体調が悪い場合は、事前に当クリニックにご相談ください。
- アクセサリー類は外しておきましょう。
- コンタクトレンズは外しておきましょう。
- 治療後
- 治療後、しばらくは院内で休憩し、体調が回復するのを待ちましょう。
- 治療当日は、車の運転は絶対にしないでください。
- 治療後、数日間は激しい運動を避けましょう。
静脈内鎮静法の副作用
静脈内鎮静法は多くの方が安全に受けられる治療法ですが、麻酔薬には稀に血圧や呼吸への影響、アレルギー症状などの副作用のリスクもあります。当クリニックでは、鎮静剤の種類や投与量、投与時間を患者様一人ひとりに合わせて調整し、治療中は患者様の状態を常にモニタリングすることで、副作用を最小限に抑えるよう努めています。
施術の流れ
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1
- 事前の体調を確認
- 静脈内鎮静法を受けられる患者様には、体調などについていくつかの問診がございます。ご不安や疑問点がございましたら、事前に遠慮なくご質問ください。
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2
- 周辺機器の準備
- 治療中は、生体情報モニターで患者様の血圧や心拍数などを常時監視いたしますのでご安心ください。
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3
- 点滴の注入
- 点滴で静脈に麻酔薬を注入すると、通常1～3分程度で意識がぼんやりとし始めます。中にはそのまま眠ってしまう方もおられます。
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4
- 治療の実施
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麻酔がしっかり効いていることを確認した後、治療を開始していきます。
治療中は常に血圧や心拍数などを確認しながら慎重に進めていきます。
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5
- 術後の体調を確認
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治療後は麻酔効果が消失するまで安静にしていただきます。
眠気やふらつきがないことを確認してからご帰宅いただきます。
費用
静脈内鎮静法（保険適用外）
| 2時間 | ￥55,000（税込） |
|---|---|
| 3時間 | ￥77,000（税込） |
※30分経過ごとに￥11,000（税込）の費用となります。
※治療内容に応じて、事前に料金についてはご案内させていただきます。
よくある質問
- 静脈内鎮静法は保険の適用範囲内ですか？
- 静脈内鎮静法の虫歯治療やセラミック治療では保険適用外となります。
- 静脈内鎮静法を使用した治療は無痛ですか？
- 静脈内鎮静法を使用することで、治療中はリラックスした状態になります。また、麻酔と併用するため、痛みを感じることはほとんどありません。歯科治療が苦手な方でも安心して受けられます。
- 静脈内鎮静法で完全に眠ることはできますか？
- 静脈内鎮静法では、眠ったようなリラックス状態になりますが、完全に意識を失うわけではありません。治療中に指示に従う必要がある場合は対応できますが、ほとんどの場合、治療中の記憶が薄くなり、途中で目覚めたりする心配はほとんどありません。
- 初診で静脈内鎮静法を使用することは可能ですか？
- 麻酔専門の歯科医師と日程調整が必要です。初診時には必要な検査を行い２回目から静脈内鎮静法で治療を行っていきます。
- 静脈内鎮静法ができない場合がありますか？
- 静脈内鎮静法は、医師の判断により安全に行える場合に限られます。心臓や呼吸器の病気などの既往がある場合や、健康状態によっては適応とならないこともあります。まずはカウンセリングでご相談ください。
- 静脈内鎮静法で一度にどの程度の治療が進められますか？
- 静脈内鎮静法は、患者さまの負担を軽減するために長時間の治療が可能です。一度の治療で複数の処置を進めることができ、特にセラミック治療やインプラント治療などで有効です。ただし、治療内容や時間には制限があるため、事前に治療計画をしっかりご相談ください。
- 静脈内鎮静法を行う上での注意点はありますか？
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当クリニックでは、安全な静脈内鎮静法を実施するため、初診時に全身管理のための問診と注意事項の説明を行っております。
痛みや腫れがある場合でも、初診時には静脈内鎮静法での歯科治療は行っておりませんので、ご了承ください。 また、心臓に持病をお持ちの方、全身状態が極度に悪い方、または当クリニックの指示をお守りいただけない方は、静脈内鎮静法による歯科治療をお断りする場合がございます。ご理解いただけますようお願い申し上げます。 - 静脈内鎮静法中の意識レベルはどのようになりますか？
- 静脈内鎮静法は、眠っているようなふわふわとした状態で歯科治療を受けていただける麻酔法です。全身麻酔とは異なり、静脈内鎮静法では意識が保たれています。そのため、治療中に声をかけると反応することができます。静脈内鎮静法は、全身麻酔の必要はないものの、強い不安のために完全に起きている状態では治療が難しい方におすすめです。
- 静脈鎮静法は安全ですか？
- 静脈鎮静法は、適切な知識と経験を持った歯科医師が行えば、比較的安全な方法です。しかし、まれに呼吸抑制や血圧低下などの副作用が起こる可能性があります。そのため、事前に患者様の全身状態を詳しく確認し、慎重に薬剤の量を調節しながら行います。
- 静脈鎮静法を受けた後、どのくらいで帰れますか？
- 静脈鎮静法の効果が完全に覚めるまで、しばらく院内で休憩していただきます。その後、体調に問題がなければ、付き添いの方と一緒にご帰宅いただけます。
- 静脈鎮静法を受けた後、何か注意することはありますか？
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静脈鎮静法を受けた後は、以下の点に注意してください。
- 運転: 当日は、車の運転や危険な作業は避けてください。
- 飲酒: 当日は、アルコールの摂取は控えてください。
- 食事: しばらくは、柔らかいものを食べるようにしてください。
- 休憩: 十分な休息をとってください。