Columnコラム
2026年5月14日コラム
歯周病が引き起こす病気とは? 全身疾患との深い関係

歯周病は、歯茎の腫れや出血といった口の中の症状だけにとどまらず、全身の健康にも関係していることが明らかになっています。
特に近年では、糖尿病や心疾患などとの関係性が注目されており、口の病気としては捉えられなくなっているのです。
この記事では、歯周病と全身疾患との関係について、代表的な疾患を取り上げながら解説していきます。
目次
■歯周病とはどんな病気?
歯周病とは、歯の表面のプラーク(歯垢)の中の細菌が産生した毒素によって、炎症を引き起こすことで進行していく感染性の疾患です。
初期の段階では歯茎の腫れや出血といった軽い症状にとどまることも多く、自覚がないまま進行するケースも少なくありません。
進行すると歯を支えている骨(歯槽骨)が徐々に失われ、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。
■歯周病と全身疾患との関係
歯周病が全身の病気と関係するといわれる理由は、単に口の中だけで炎症が起きているわけではないためです。
歯周病によって増えた細菌や炎症性物質は、歯茎の血管から体内に入り込み、血流に乗って全身へ広がることがあります。その結果、さまざまな臓器や組織で炎症反応を引き起こし、既存の疾患を悪化させる要因になると考えられています。
このように、歯周病は口の中の組織の炎症にとどまらず、糖尿病や心疾患、関節リウマチなどさまざまな全身疾患の発症や悪化に関係するといわれています。
■歯周病が関係するとされる主な全身疾患
歯周病は口の中だけの問題にとどまらず、全身のさまざまな病気との関係が指摘されています。
実際にどのような疾患と関係があるのかを知ることは、全身の健康を保つうえで重要です。ここでは、歯周病と関係するとされている代表的な全身疾患について紹介します。
◎糖尿病
糖尿病は免疫力が低下しているため、感染症にかかりやすい傾向があります。そのため、感染症である歯周病を発症しやすい状態です。
一方、歯周病が進行すると、炎症物質や歯周病菌が産生した毒素が血流に乗って全身に広がることがあります。これらがインスリンの働きを妨げ、血糖コントロールを難しくする可能性があるといわれています。
このように歯周病と糖尿病は、相互に影響を及ぼし合う関係にあるとされています。
◎心筋梗塞・脳梗塞
炎症物質や歯周病菌が血管内に入り込み、血液中の炎症物質の濃度が高くなると、血管の内壁が厚くなり動脈硬化を進行させる可能性が指摘されています。
その結果、血栓ができやすい状態になり、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な循環器疾患のリスクを高める要因になると考えられています。
◎誤嚥性肺炎
高齢者に多い誤嚥性肺炎は、口腔内の細菌が唾液や食べ物と一緒に気管へ入り込むことで、肺に炎症を引き起こす病気です。歯周病が進行していると口腔内の細菌量が増えるため、肺炎のリスクが高まるとされています。
◎低体重児出産・早産
妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯茎が腫れやすい状態です。エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが、一部の歯周病菌の増殖を促すともいわれています。
そのため、妊娠中は歯肉炎を放置していると、歯周病に進行しやすい時期といえます。
歯周病による炎症物質は、子宮の収縮に関与する可能性があるといわれているため、妊娠中の歯周病と早産や低体重児出産との関連が指摘されています。
◎関節リウマチ
関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、痛みや変形を引き起こす疾患です。
近年、歯周病との関連性が指摘されており、歯周病菌による慢性的な炎症が関節リウマチの発症や症状の悪化に関与する可能性があるといわれています。
どちらも炎症性疾患であるという共通点があり、相互に影響し合う関係と考えられています。
【歯周病治療をして全身の健康を守りましょう】
歯周病は歯茎の炎症にとどまらず、糖尿病や心疾患など全身疾患との関係が指摘されています。歯周病は全身にも影響する可能性があるため、症状が進行する前に治療を受けることが大切です。
都歯デンタルクリニックでは、患者様一人ひとりの状態に合わせた歯周病治療に取り組んでいます。必要に応じて、ブルーラジカル(青色光を用いた光殺菌)など、歯周病菌へのアプローチを補助する治療を取り入れることも可能です。
歯周病をできるだけ早く治療することは、口の中だけでなく全身の健康を守ることにもつながります。歯周病が気になる方は、当院までお気軽にご相談ください。
